頸椎後縦靭帯骨化症手術から1年

2010年11月17日に左の頸から肩にかけてつらい痛みが起こって約2年半、2013年5月22日に手術が決まり、2013年7月23日、倉敷中央病院で、藤井先生の執刀で3椎間前方固定術を受けました。
頸にメスを入れて無事に生還できるのだろうか?どんな後遺症が残るのだろうか?色々な不安が頭を過りました。
不安がありましたが、2013年5月22日に主治医となってくださった、藤井先生にすべてお任せする事にしました。
倉敷中央病院を信じ藤井先生を信じてお任せしたら気持ちが楽になりました。

金曜日に入院して、脊髄造営検査を受けました。
大病院なのに土曜日を返上して手術説明をしていただいた藤井先生に頭が下がりました。
先生の説明を妻と2人で聞き、安心してお願い出来ました。

2013年7月23日(火曜日)手術を受けました。
手術が終わって、藤井先生の声で目が覚め、先生の指示で手足を動かした時、ちゃんと自分の思うように手足が動いた時の感動は忘れられません。
藤井先生をはじめ、倉敷中央病院のスタッフの皆様に感謝しています。

睡眠時無呼吸症候群のために睡眠時の呼吸が苦しく、手術後の1週間は、苦しい時間でした。
後になって考えると、あっと言う間の27日間の入院生活でした。
真夏の暑い中、妻への感謝を忘れる事は出来ません。

退院後2か月半の療養生活では、本当に妻に助けられました。
シャワー、カラーのガーゼ交換、外出の介護をしてもらい、何とか職場復帰が出来ました。
退院後の生活が一人だったら生活出来なかったと思います。

【手術で出来るようになった事】

  • スムースな排便、排尿
    私が藤井先生に一番感謝している事です
    他の何よりも有難く思っています
  • 食事の時に箸の動きが急に止まる事が無くなった
    手術前に何度か経験した事で、手術後は一度も起こっていません
    手術後は箸の先に力が入りにくい症状がありますが動いています
  • 転倒等で脊髄を圧迫して、手足が麻痺する不安が無くなった

【手術であまり変わらなかった事】

  • 両手に痺れがあり動きがちょっとぎこちないので、早い作業や細かい作業が苦戦する
  • 両手の親指の先がピリピリするので、親指を使う動作が早くできない。
  • 両足に痺れがあり、ちょっとした段差で、ふらつきやつまずきがある

倉敷中央病院で後縦靭帯骨化症と診断された時から手術は進行を止めるもので『痺れと痛みは回復しない』と言われていました。
しかし人間は『欲のかたまり』で、無理だと言われても期待してしまいます。

【仕方ない事】

  • 現状では車の運転が出来ない(困難)
    助手席に乗っている時、左右の確認が十分出来ず大通りに出るのが怖い。
    左右後方の確認が十分出来ないので、急に目の前に車が現れる事が何度もある。

C3~C6を1本の骨でつないだわけで、これで手術前と同様に頸が動くと思うのが間違い。
でも退院した頃に比べると、動くようになったと思えます。
これから1年、2年たった時にどこまで回復するのかわかりませんが気長に考えるしかなさそうです。

【これから手術を考えておられる方や手術を進められておられる方へ】

まだ手術を経験されてない方へ。
ちょっと先に手術を受けた先輩の戯言と思って聞いて下さい。
自分の主治医を信じる事が一番だと思います。
発病から長期の時間が経過すると神経の回復も遅いようです。
後縦靭帯骨化症の患者さんが、脊髄を圧迫する事故にあったら、手術しても回復出来ないかもしれません。
主治医から手術の話が出たら、手術で期待出来る事と、手術しなかったらどうなるか納得いくまで説明を聞いて、手術するかしないか決めて下さい。
手術の話が出た時には、余裕のない時期になっていると思われます。